釜石湾の入り口に南北からせり出した防波堤は、全長約2キロ・メートル。
地震前は海上に高さ約8メートル、厚さ約20メートルでそびえ、港湾を守っていたのです。
このような世界一の防波堤があったから安心してしまい被害が広がったとも言われています。
今回この防波堤を上空から見ると、北側の防波堤は約800メートルにわたり大きく崩落し、かろうじて残った部分が海面に虫食い状に残っている状態だったそうです。
海面に出た部分には、残ったコンクリートブロックが様々な方を向いて崩れた姿をさらしていたとのことです。
防波堤は、最深63メートルの海底に東京ドームの7倍に当たる700万立方メートルの巨大なコンクリート塊を沈め、その上部にコンクリート壁が構築され、2009年に完成したばかりでした。
国土交通省によると、1896年(明治29年)の明治三陸地震(マグニチュード8.5)の揺れや津波に耐えられるように設計され、「世界最深」としてギネス記録にも認定されていたのです。
大船渡港(岩手県大船渡市)にある巨大な湾口防波堤(全長約750メートル、水深約40メートル)も完全に崩壊し、水没していました。
柴山教授は、「地震で破損した箇所に高い破壊力の津波がぶつかり、一気に崩壊した可能性がある。予想をはるかに超える威力だ」と指摘。
防波堤内側の海岸沿いにある「最後の砦とりで」の防潮堤も多くがなぎ倒されています。
同県宮古市田老の高さ10メートルの巨大防潮堤(全長約2.5キロ)は、住民らから信頼感を込めて「万里の長城」と呼ばれていましたが、津波はそれを乗り越え、集落をのみこみ大きな泥沼を作たのです。
同県山田町の防潮堤も50~60メートルにわたり激しく倒壊し、灰色の泥をかぶった町には漁船や家々が、がれきと一緒に転がっていました。
世界一だの絶対に安全だと言われてきた日本の防波堤は今回の大津波で過去の常識はまったく通用しないことが判明しました。
テレビで見ていても避難所が津波で押しつぶされていたり、緊急時は3階建てのビルに避難するよう指示があったのに3階建ての屋上まで津波が来てしまい、マニュアルどうりに非難された方が多数無くなっているようです。
今回の津波を教訓に、全国的に防災対策を作り直す必要があると思います。
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